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2018.11.10

アスリートJob コラム

「アスリートJob Professional´s Insight」vol.2 『人材育成方法のヒント』

 

 

『人材育成方法のヒント』

 

 「人間学、社会学を教えることが監督の仕事。」

 こう言っているのは、今では若い世代はすでに知らない人も多いレジェンドかもしれないが、プロ野球界で名監督・名将と言われた野村克也氏の言葉である。野村氏は言わずと知れた、選手としても監督としても凄まじい記録を打ち立てたプロ野球界のレジェンドである。巷では時に、「良い選手が良い監督とは限らない」と言われるが、野村氏に限っては、まったくもってその言葉は当てはまらない。

野村氏に育てられた選手の言葉を借りると、「野村さんは、首から上のことばっかり指導する。」と。野球に対する考え方、プロとしての生き方、社会人としての在り方、つまりは人間学、社会学を教えていたという。ということは、それ以外の技術的なことなどはコーチがしているのかな、と推察する。「理をもって接する。理をもって戦う。」ということの重要性を指導されていた。その野村氏が尊敬している、また、監督業として参考にしている名監督が、プロ野球日本一を9年連続で率いた当時の巨人時代の監督、川上哲治氏だという。その川上氏も同じようなことを実践していたそうだ。

これはどういうことだろうか。そんな好奇心と、一方ですんなりお腹に落ちる面もあり、「スポーツ教育・アスリート教育」というものを深遠に考えさせられる。プロ野球選手である前に社会人であること、プロ野球選手という人生を考えること、人として正しい考え方を持つこと等、があるのかもしれない。私のレベルでは到底計り知れないが、私なりに別のアングルからシンプルに考えさせて頂くと、テニスで云うラケットのグリップを正しく握ること、のようなものにも似ているのではないかと。グリップを正しく握ってラケットを振らないと、打ったボールの先はどんどん可笑しな方向へいってしまう、だから、まずは手元(基礎・考え方)をしっかりしないといけないということかと、勝手に自分なりの解釈もしている。

もっとシンプルにいうと、「世のため、人のため、ファンのため」=プロとしての基本。

これらの考え方、基礎がしっかりしていれば、その後は、自分で考え、自分で行動できる人材が育つ、そして、それが「正しい方向へ(行動する)」という考えではなかろうか。今後も、なかなか現れないこれほど偉大な名将の2人が共通しているこれらのことは、実に興味深い。

何より、とてつもない実績を残しているからこそ、説得力は群を抜く。

選手は、その基礎と考え方が身に付けば、その後の技術指導の受け入れ姿勢の影響もプラスに働くだろう。コーチの言うことを聞く姿勢(Yesマンということではなく)、練習をする姿勢、プロとしての生き方等に大きく影響をしてくるはず。どんな選手でも、パフォーマンスの結果を出すためには、実績を出している人からアドバイスをもらいたいはず。打者であればイチローさんや松井さんの指導を誰しも受けたいだろうし、ビジネスでいえば、営業であれば営業数字を取っている人からそのノウハウを教えてもらいたいし、経営者でいえばユニクロブランドを経営している柳井氏やソフトバンクの孫氏からノウハウを指導して欲しいと思うでしょう。しかし、どんなに凄い人から指導を受けようとも、それを受け入れる「姿勢・基礎」がなければ、大成はしない。

今の時代は、現役時代はスターではなくとも、選手引退後の人生で競技指導者やトレーナーに就き、立派な成果を出している人も大変多くなっている。

選手も指導者もコーチも、皆共通して必要な学びの要諦が、この川上氏と野村氏の教えにはあるような気がする。

この野村氏の指導方法、チームマネジメント方法は、そういうことを先に読み、戦略を作り、実践していたであろうか。私にはわからないが、そうでなければ、長期的に強いチームを維持することは不可能であったように思う。そして、この指導を受けた選手は、現役時代だけではなく、現役引退後も大きくその選手の人生に影響を及ぼす、貴重なノウハウ、人生哲学である。私も、是非受けてみたい。

アスリートJobのインタビューでも、アスリート人生において、岐点となる時に必ず人との「出会い」があることが多く、その出会いがキッカケで、以後のキャリアに大きく影響を及ぼすことが多い。

ビジネス人生でもまったく同じである。

人生の岐点やステップアップにおいて、その業界で結果と実績を出している人からのアドバイスが何より貴重であることは既承のこと。アスリートJobでは、このような実績のある人のリアルな声、指導を皆に聞いて欲しい、その貴重な話を聞いて少しでも次のステップに活かして欲しい、そのような思いで、今後も多くの場を提供していきたい。

 

 

アスリートJob

キャリアコンサルタント

中田 雅朗

 

 


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